三段階による台湾国内旅行・国際観光の規制緩和計画
更新日:2020年7月29日
日本では緊急事態宣言全面解除により、今後は感染状況により外出自粛などを段階的に緩和していく方針が発表されました。新型コロナウイルスの影響によりストップしていた社会経済の活動レベルを引き上げるため、各国が試行錯誤を行なっています。
台湾では交通部(国土交通省)が5月15日、台湾国内での新型コロナウイルスの新規感染者が30日以上増えず※、感染状況が落ち着いてきていることを考慮し、三段階の観光緩和措置を計画していることを発表しました。今回は台湾国内旅行・国際観光の規制緩和計画について紹介します。
※海外からの帰国者、敦睦艦隊での感染を除く
1.)第一段階 防疫旅行
第一段階は防疫旅行策定と公共交通機関の部分的な緩和措置を推進します。
5月27日~7月31日までに実施していく予定です。
5月27日より、防疫旅行巡察団を立ち上げます。防疫旅行巡察団は、第二段階の安心旅行に向けた前準備で、旅行業者と医療従事者を対象に、防疫旅行のモデルづくりを目的とした巡察ツアーを行います。
巡察後に交通部観光局は、安心して旅行が楽しめるよう国民や旅行会社に向けた感染予防のガイドラインを策定し、感染リスクを回避するよう指示します。
公共交通機関の緩和措置については、6月1日より台鉄・高鉄(TRA・新幹線)内で、ソーシャルディスタンスを保ちながらであれば、持ち込み飲食が可能になります。しかし、飲食後はマスクの着用が必要です。また、連休時に販売を停止していた台鉄の長距離列車の立ち席と高鉄の自由席の販売を、6月の端午の節句の連休(6/25~6/28)より再開します。
※乗車時はマスクの着用が求められます。
2.)第二段階 安心旅行
第二段階は安心旅行と公共交通機関の緩和措置の拡大です。
8月1日~10月31日までに実施していく予定です。
安心旅行は、交通部による国内旅行振興計画です。団体旅行、個人旅行の宿泊、遊園地、台湾観光バス・2階建て観光バスなどの旅行者に奨励助成金を交付します。さらに地方政府と提携し、地方の特別な観光イベント開催を推進します。
公共交通機関の緩和措置については以下の通りです。
台鉄・高鉄(TRA・新幹線)内で飲食制限の完全解除
梅花座(前後左右がすべて空席になる座り方)を解除
車内販売を再開
桃園空港のターミナルの出入制限を解除
また第二段階から、感染症状況と中央感染症指揮センターの指示により、マスクの着用や、体温測定、ソーシャルディスタンスなどの規制も緩和していきます。
3.)第三段階 国際観光旅行
各国の新型コロナウイルスは依然厳しい状況が続いているため、国際観光旅行と入国制限の緩和については第三段階となります。
10月1日~12月31日までに実施していく予定です。
国際観光旅行の宣伝に関しては、中央感染症指揮センターと外交部の判断により、感染症が落ち着いている国と「国際観光聯盟」を結び、双方の観光PRを行います。
インバウンド主要国の入国制限と台湾への直行便状況を見て、台湾の国際観光市場の回復と成長に努めます。
また中央感染症指揮センターの指示により入国制限を緩和します。
航空便の乗り継ぎの禁止を緩和
入国後の公共交通機関の使用禁止などを解除
国際クルーズ船の寄港を規制緩和
中台間航空路線や直行航路、小三通ルート(離島の澎湖・金門、馬祖と中国大陸との局地的な通航ルート)の客船路線などを再開
なお、各対策の実行日は状況に応じて調整する可能性があります。この観光緩和措置は感染のリスクがないという前提のもとで観光を活性化し、人々の通常の生活を徐々に回復させることを目的としています。
出典:交通部公式facebook 2020/5/12
参考:中華民國交通部
上記の情報は台湾政府や台湾の報道機関等が発信した情報を弊社で翻訳して日本の方にお伝えしているものです。誤訳や分かりにくい点がありましたら、順次、修正していきますので、こちらからご連絡ください。
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